日華化学 立会外分売
日華化学の立会外分売が発表されました。
【発表データ】
市場:東証2部
分売実施予定 :2016年3月23日
売り出し量 :250000株
1人3000株
100株単位
分売価格:776円(終値:791円)
割引率:1.9%
出来高:29300
【解説】
日華化学は国内のクリーニング材とヘアケア化学品などを製造販売しています。主な品目は繊維加工用界面活性剤であり、工業用、クリーニング用薬剤、美容室向けヘア化粧品などです。
海外割合が54%ですので、為替の影響はそれなりに受けそうです。原料が輸入ナフサですので、原料に関しては為替と原油安の恩恵を受けそうです。
2015年度は積極的にM&Aを展開しており、これらが業績の足枷になるか、飛躍に繋がるかを今年度は評価できそうです。
2015/12に上場しています。売り出し無しでしたので、あまり騒がれていませんでした。
アジアに積極進出し業績悪化して昨年破綻した江守HDのグループ企業です。主要株主も江守関連がズラリ。
本分売は流動性改善と江守再建の換金売りのようにも感じます。
1月に東海東京証券がレーティングを「強気」目標株価1740円に設定してますが、上場主幹事による嵌め込みレーティングのような気がします。
【業績/財務】
2月に2015年度決算を2割ほど下方修正しています。直近決算で2016年度の予想を出しています。売上高500憶、営業利益30億、経常利益30億、最終益30憶。これらは台湾の土地売却が大きく寄与しています。約33憶円が直近第一四半期に計上されます。素直にみると本業は赤字のように見えてしまいますが、営業利益や経常利益も黒字予想から考えると、前期も設備投資を50億もしていましたので、今期も同額程度含まれている可能性があります。
今期の想定為替レートは120円のようです・・・。現在の為替水準では厳しいです。海外に工場や子会社があるのでその分は差し引きすべきですね。あくまで私の見立て、ですが、「原材料輸入、原油安、海外からの輸入によるプラス要素 < 日本からの輸出によるマイナス要素」 と想定しましたので円高による差損は考慮する必要が幾分かありそうです。
参考となる定量的な記事がありました。5円円高で-0.7憶となりますので、今年の中間値が仮に110円となると-1.4憶、105円なら-2.1憶です。影響はありますが、悲観しすぎるほどではなさそうですね。
自己資本比率は38%で、有利子負債倍率0.8ですので、財務状況は安定していると思います。余剰資金もそれなりにありますので倒産リスクは少ないと思います。(さすがに上場審査をクリアしてますからね)
【指標など】
per4.1倍 、pbr0.7倍、配当利回り2.52%
東2部の化学メーカはマチマチなので、参考になりませんが大よそPER9~11倍程度が平均と考えられます。土地の売却益があるので単純には言えませんが、為替差損見込んで営業利益ベースでPERを算出して5倍程度ですので割安だと思います。
売上高500憶規模の企業で、M&Aや設備投資に積極的なところからも、1部上場を狙っていると考えられます。
チャート上も年初来安値付近まで来ていますのでリバウンドは期待できます。
【スタンス】
スタンス:中立
初値予想: 772 ~ 779
ハイ空もありませんし、枚数が多いのが難点ですね。出来高は1万~2万株程度ですが今日は3万株近くまで伸ばしています。若干多いですが、こなせると思います。割引率が微妙です。ハイ空ない銘柄は3%以上ないと厳しいと思います。非ハイ空銘柄の川西倉庫は優待、システムリサーチは優待+分割+2部上場とポジティブ要素が大きかったです。比べてここには割安感ぐらいしかありません。
最近の分売は人気化している傾向にありますので、割安感から買いが集まる可能性も考えられます。色々ネガティブな点もありますが明らかに割安ですので、長期投資には良いかもしれません。地合いの影響を見極めながら打診レベルで参加するのがいいと思います。
【発表データ】
市場:東証2部
分売実施予定 :2016年3月23日
売り出し量 :250000株
1人3000株
100株単位
分売価格:776円(終値:791円)
割引率:1.9%
出来高:29300
【解説】
日華化学は国内のクリーニング材とヘアケア化学品などを製造販売しています。主な品目は繊維加工用界面活性剤であり、工業用、クリーニング用薬剤、美容室向けヘア化粧品などです。
海外割合が54%ですので、為替の影響はそれなりに受けそうです。原料が輸入ナフサですので、原料に関しては為替と原油安の恩恵を受けそうです。
2015年度は積極的にM&Aを展開しており、これらが業績の足枷になるか、飛躍に繋がるかを今年度は評価できそうです。
2015/12に上場しています。売り出し無しでしたので、あまり騒がれていませんでした。
アジアに積極進出し業績悪化して昨年破綻した江守HDのグループ企業です。主要株主も江守関連がズラリ。
本分売は流動性改善と江守再建の換金売りのようにも感じます。
1月に東海東京証券がレーティングを「強気」目標株価1740円に設定してますが、上場主幹事による嵌め込みレーティングのような気がします。
【業績/財務】
2月に2015年度決算を2割ほど下方修正しています。直近決算で2016年度の予想を出しています。売上高500憶、営業利益30億、経常利益30億、最終益30憶。これらは台湾の土地売却が大きく寄与しています。約33憶円が直近第一四半期に計上されます。素直にみると本業は赤字のように見えてしまいますが、営業利益や経常利益も黒字予想から考えると、前期も設備投資を50億もしていましたので、今期も同額程度含まれている可能性があります。
今期の想定為替レートは120円のようです・・・。現在の為替水準では厳しいです。海外に工場や子会社があるのでその分は差し引きすべきですね。あくまで私の見立て、ですが、「原材料輸入、原油安、海外からの輸入によるプラス要素 < 日本からの輸出によるマイナス要素」 と想定しましたので円高による差損は考慮する必要が幾分かありそうです。
参考となる定量的な記事がありました。5円円高で-0.7憶となりますので、今年の中間値が仮に110円となると-1.4憶、105円なら-2.1憶です。影響はありますが、悲観しすぎるほどではなさそうですね。
自己資本比率は38%で、有利子負債倍率0.8ですので、財務状況は安定していると思います。余剰資金もそれなりにありますので倒産リスクは少ないと思います。(さすがに上場審査をクリアしてますからね)
【指標など】
per4.1倍 、pbr0.7倍、配当利回り2.52%
東2部の化学メーカはマチマチなので、参考になりませんが大よそPER9~11倍程度が平均と考えられます。土地の売却益があるので単純には言えませんが、為替差損見込んで営業利益ベースでPERを算出して5倍程度ですので割安だと思います。
売上高500憶規模の企業で、M&Aや設備投資に積極的なところからも、1部上場を狙っていると考えられます。
チャート上も年初来安値付近まで来ていますのでリバウンドは期待できます。
【スタンス】
スタンス:中立
初値予想: 772 ~ 779
ハイ空もありませんし、枚数が多いのが難点ですね。出来高は1万~2万株程度ですが今日は3万株近くまで伸ばしています。若干多いですが、こなせると思います。割引率が微妙です。ハイ空ない銘柄は3%以上ないと厳しいと思います。非ハイ空銘柄の川西倉庫は優待、システムリサーチは優待+分割+2部上場とポジティブ要素が大きかったです。比べてここには割安感ぐらいしかありません。
最近の分売は人気化している傾向にありますので、割安感から買いが集まる可能性も考えられます。色々ネガティブな点もありますが明らかに割安ですので、長期投資には良いかもしれません。地合いの影響を見極めながら打診レベルで参加するのがいいと思います。