個別分析 竹本容器 本決算

竹本容器の本決算が発表されました。竹本容器も人気株ですので、私が評するものおこがましいとは思いますが、自身の考えを整理するために記載します。

<4Q単独>
前期比売り上げ+0.3% 営業利益-29.7% 経常利益-31.3% 最終益-27.5%

<通期>
前期比売り上げ+4.7% 営業利益+0.7% 経常利益+0.3% 最終益+1.1%

<来期予想>
前期比売り上げ+3.3% 営業利益-0.6% 経常利益-1.2% 最終益+4.1%


QonQでは大幅減益、前期は微増益での着地となっています。来期についても最終は微増益ですが、営業利益は減益ですから、数字は微妙です。この銘柄はディフェンシブ銘柄であり、手堅い業容から多くの個人投資家が保有しており、株主の期待は大きいですからね。東証2部の企業としては普通でしょうけど、成長株としての目線で見られている方が大半ですからね…。

今期の着地については2015年の円安に比べ、2016年では円高に偏っていますので、表面上の微増益からは、数字以上にコスト削減や生産拡大が出来ているものと想定します。来期予想については金型開発に伴うコストやインド工場に向けての投資を差し引いての微減は一定の評価は出来ると思いますが、コスト増を物ともしない強い業績が出るとの予想には達していないというところでしょうか。円安方面に振れていますし、上方修正の常連と捉えると、EPS160円程度は可能性もあるかもしれません。

決算と同時に中期計画(2017~2019)も発表されています。純利益ベースで2017年870億、2018年835億、2019年1018億となっており、今期と来期は完全に投資モードです。2019年のインド工場稼働で現時点の予想比17%ほど、EPS180円程度になる予想です。設備投資は先行するので、成長ペースは緩やかなものです。新聞報道では岡山工場第二弾の増設が計画されていますので、更なる拡大の傾向が伺えます。この減益ペースでの予想ですからファイナンスリスクが弱まったとも考えられるかもしれません。

2019年の計画値から算出して現在の株価でPER10倍程度ですので、右往左往せずに保有継続で良いと判断しています。ただし、株価が大きく上昇するような局面では、来期も減益見通しである点を加味し、多少利益を確定する動きも出ると思います。直近は大幅に調整する可能性は十分にありえると思いますので、そんな心配も不要でしょうけどね。ただ、設備計画も好材料、悪材料ともに出ることがありますので、引き続き四半期毎の決算はウォッチする必要があると思います。アジア拡大に夢を馳せていますが、インドは日本企業にとっては鬼門の国です。SBSホールディングスは子会社を解散し撤退、NTTドコモもタタグループの通信業者買収失敗など、失敗例も多いです。現在、国を挙げて改革中であり、2019年頃には情勢も良くなっていると思うんですけどね。

今回の決算を評すると、中立です。
現在、PER12倍で既に化学セクタにおいて普通の水準です。成長や表面上の数字、1部昇格期待のみを加味して買っている筋にとっては絶望とも言える結果でしょうし、1600円程度までの調整はあり得ると思います。そういった筋と入れ替わりで長期で応援したい投資家が購入してくるようになれば、今の株価水準まで戻る可能性もあると思います。

個別分析 竹本容器

【解説】
竹本容器は化粧品や食品などのプラスチックボトル等を作っています。1953年創業の老舗企業であり、決して派手な事業内容華には見えませんが身の丈にあった堅実な経営をされています。

メーカからの受注生産だけではなく、様々なプラ容器を手掛けてきた経験から提案型営業も行っています。金型を既に2,998型保有しており、当社の武器にもなっています。中長期では更に研究開発をすすめ、金型を増やしていく予定です。参入障壁は低いですが、個性的なボトルなど付加価値の高い商品を製品化し、量産することで収益性を高めています。

プラ容器特化の事業であり、中国には生産工場もあります。国内外と取引がありますので、為替の影響を受けます。特に中国向けの比重が多く、円元レートに左右されます。今年は元高に推移していますので、中国での利益が落ちています。足元ではやや元安に推移していますでしょうか。また、プラスチックの原料であるナフサの価格に影響を受けます。今は原油安によりナフサ安となっていますが、足元でナフサ価格も上昇しています。コストが上がる可能性がありそうです。(石化主体のメーカーはどこも一様にナフサの影響を受けます)

化粧品やトイレタリー用品は中国でも好調で、容器需要は旺盛のようです。日本においても生活用品の需要は一定数あり、大ヒットは無いものの大きく落ち込むようなことは考え難いです。

直近、国内では岡山に総投資額14億円を掛けて工場を建設していました。こちらの工場が11月から稼働し始めたようです。こちらが来期は寄与します。2023年には第2期工事も予定しており、総額30億になるそうです。

2016年度はタイやインドに子会社を設立しており、2017年にはインドに工場を建設予定です。アジアへの積極的な拡大姿勢が伺えます。

【業績など】

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四半期ごとに上下はしているものの、安定的に売上高は微増、利益は期毎に減少傾向にありますが、昨年よりは高い水準で推移しています。

懸念は巨額投資が控えていることでしょうか。利益余剰金46億、有利子負債倍率0.6倍ですので、直近は問題無さそうですが、インド工場建設や国内工場の拡大費用捻出のためのファイナンスリスクはあるかもしれません。ただ、化粧品やトイレタリー用品は新興国にて需要はあると思います。拡大成長に向けて一時的に利益水準は減少する可能性もありますが、それをこなせば大きなリターンを得る可能性があると思います。

【指標など】
PER12.5倍 PBR1.86倍 配当利回り1.64% 自己資本比率46%


東証2部の化学メーカとしては標準的です。8月ごろに立会外分売と優待新設を行っており、その頃の株価は1700円でしたが、東証1部昇格期待で上昇し、11月ごろには2200円まで買われていました。現状、未だに昇格しないことから利益確定売りに押され、1820円程度まで押しています。東証2部指数が2016/8月に比べ現在は+23%の水準で、竹本は調整して+7%程度ですから幾分かは割安感があるようにみえます。配当性向は2割、株主優待でお菓子が頂けます。

【総評】
以前、立会外分売を実施した際に購入していましたが、すぐに売却していました。株価は調整していますが改めて、ファンダメンタルズを確認すると、事業的な展望も変わらず良好のように見えます。私は若干フライング気味で購入していますが、元来当社は保守的な見通しをたてる会社のため、従来通りの保守的+設備費用で弱気な見通しを立てた場合には暴落が待っていると思います。本決算を見てからでも間に合う気もしますが、株式分割や東証1部昇格などの材料が出てくると一変する可能性もあります。東証1部昇格はあまり期待していませんが、当社のような化学メーカは東証1部昇格で投信や機関投資家に買われるケースが多いのも事実で、カタリストになると思います。

以上より、来期10%成長のEPS160円、PER16倍の水準である2500円を中期目標株価として考えています。中長期でみていきたいですね。

シクリカルでありながらディフェンシブな側面もあり、事業の手堅さも広く知れ渡っており、多くの個人投資家が保有しています。いまさら竹本?と言われそうですが、頭の整理のために調べて書いています。本音はもう少し安く買いたいところでしたが、下値は堅いような気もします。

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ミドル投資

ミドル投資
通信系SI勤めのSEで、PMをやっています。投資歴5年ですが年利3%ほどしか計上できていません。立会外分売やIPOと割安株で年利5%確保を目指します。当ブログはリンクフリーです。

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