【個別分析】ダイト

最近、ダイトに再度投資を始めたので、現状を少しだけまとめておきます
過去の記事はこちら

ダイトは富山県でジェネリック医薬品(以後、GEと表記します)向けの原薬と製薬、高薬理活性医薬品のの試薬や薬剤の提供を行っています。自社でMRを抱えず、原薬や薬剤のOEMを日医工などのGEメーカに提供をしています。私が投資していたのは2017年の秋まででしたが、その頃に比べると後者への投資も奏功し、事業が安定している点を評価しています。

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マクロ的にはGEは国家の医療費削減の施策にのって拡してきました。すでに75%と目標到達まで少しまで来ています。業界的には拡大傾向にありますが、この分野は先発薬メーカが提供するGEより有利なオーソライズドジェネリックや海外メーカとの競争も激しく過当競争になっています。加えて、国の方針から薬価の改定が目先の潜在的な下押しリスクとして存在しており、あまり強気になれる状況ではありませんでした。

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そこで、ダイトとしては高薬理活性剤の領域に事業を拡大し、設備投資を進めてきました。これも日本化薬など競合がいる分野ですが、着実に伸長させています。薬価改定がありながら増収増益を続けており、中国や北米への輸出など掲げてはいましたが、全然進んでいませんでした。直近、ようやく海外販売の準備も進んできているようです。

材料については輸入になりますので、円高メリット企業となりますが、1円で3000万円くらいの違いしかないので、そこまで大きいものではないとみています。

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部門毎に好不調の波はありますが、全体としては伸長しています。地味ではありますが、大津賀社長の描くニッチで強いビジネスが体現出来ているように感じます。

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売上利益共に、着実に伸長しています。今売られているのは次期の予想が弱いことだと思います。来期予想は地域の設備投資に対する税免除施策が終了したことによる最終益の減少です。この会社も保守的に業績を見積もる傾向にありますから、業績拡大に関して長期的には不安はありません。

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積極的な設備投資を行いながら利益成長している企業はどうしても表面上の利益は過少に出てしまいます。営業CFの伸びは前期比30%弱です。これからも投資は続いていくと予想されますが、高薬理の投資フェーズがある程度落ち着いたので、減価償却についてもやや下がって利益が乗ってくる期待も長い目で見れば出来るのではないでしょうか。

【指標など】
PER11.5倍、PBR1.22倍、利回り1.32%、ROE11%、自己資本比率66%

設備投資が軌道に乗り、営業CFから拠出でき回せている現状は良い環境と考えます。財務が良くなるにつれて、少しづつ増配も行っており、昨年は38円、今年は40円と着実に連続増配株の道を歩みだしているようにもみえます。
当社は過去PER的には9-17くらいと評価に幅がありましたが、割安と考えられる状況にあります。

私が売却した際は最後の玉は3000円でしたが、今も3000円ほどです。その際の予想EPSは220程度であり、20%以上上昇しています。業界的に競争も激しく各社苦戦している状況にありますが、ニッチな分野でしっかり事業を拡大させてきた手腕は評価に値すると思います。当社は製薬分野でも製造に重きをおき成長した側面を考えると、投資は必要ですが単純に人月のビジネスでは無いため、さらなるトップライン、ボトムラインの成長を狙える楽しみな会社と感じます。

私は会社を調べる際に転職サイトを巡回する変態的な手法を取っていますが、過去調べた中ではこの会社ほど、社員を大切にする環境の良い会社はみつかりませんでした。それだけでも割安なら投資する価値があると考えます。

ダイト 2018 1Q決算

遅くなってしまいましたが、長期投資となっているダイトについて決算を中心に確認していきます。

ダイトの本決算は増収小幅増益でした。

<<20171Q決算>(単位:百万円)
売上:9111 営業利益:929 経常利益:967 最終利益:671 1株利益:53.7円
<2018予想>
売上:9681 営業利益:932 経常利益:973 最終利益:673 1株利益:53.8円
前期比売り上げ+6.3% 営業利益+0.3 経常利益0.6% 最終益+0.3% (対上期進捗47.7%)


当社はジェネリック医薬品の原薬や後発薬のOEM製剤がメインの医薬品業です。

期初の今期予想で前年比7%増益との目標を掲げていますので、数字だけみると鈍化しているように思えます。種目別にみると原薬の売上が-4%、製剤の売上が+24.3%と対照的な状況になっています。昨年から原薬鈍化が数字上鮮明になってきており、ついにマイナス圏まで下がっています。子会社である大和薬品の原薬ラインの設備増強を行っており、今期から寄与している状況での売上減は厳しいと言わざるをえないです。会社側も以下のように危機感を表しています

「全体的に医療現場での薬剤使⽤の適正化の影響と⼤型品⽬を中⼼としたAG(オーソライズドジェネリック)の登場により厳しい状況で推移いたしました。」

私、個人もAGの影響を気にしているのですが、AGは既に国内で出回っており、日医工などは先発薬メーカにライセンスを支払い一部の製剤を行っている状況です。ユーザ側からすると一般的な後発薬に対してAGの方が受け入れやすいのは想像しやすいです。この状況は今に始まった話でもないのですが、AGに対しては後発薬が抗いにくいのも事実です。私の友人(薬剤師)は薬剤の使用の適正化の影響の方がデカいのではとの意見も言ってました。

正直、ポジティブには思えない状況ではありますが、製剤部門は好調で高薬理活性剤への注力と市場拡大に関しては疑いが無いのでなんとか、予想は達成してほしいところ。ここ数年は比較的弱めな予想をだして、実績では上振れてくる状況が継続しているようなので一定の確度はあると思います。(それだけ市場が堅調に拡大しただけかもしれませんけどね)

肝心の株価は現在2760円で予想PER12倍水準。昨年の底を見ている人には高いと思われるかもしれませんが、2016年春頃の株価と変わらないのです。その間の日経平均やTOPIXの高騰を考えると、相対的に割安にも見える水準です。
加えて医薬品株と考えると圧倒的な割安です。後発薬関連と考えても、後発薬は薬価改定の影響で減益も多い中、当社のみ増益が続いており、成長が継続している状況を加味すると希少とも思えます。ただ、その他の業種の株と比較してみると、増資後の2015年度~2017年度のCAGRは5%程度であり、妥当な水準であるともいえます。

長年付き合ってみて、ボヤキみたいになってしまいますが、当社は魅力的な設備投資(工場新設やライン増設)を継続しているのです。現状ではその投資に対する成長が期待以上には現れていないような気もしています。それでも失望するほどでもなく若干下という状況ですし、株価が高いともいえないので、このまま投資は継続しようと思います。

個別分析 ダイト 2017年度 本決算

ダイトの本決算が発表されました。私は当社に長期投資していますので、確認していきます。
ダイトの本決算は小幅増収増益でした。

<2017本決算>
前期比売り上げ+4.4% 営業利益+7.8% 経常利益4.4% 最終益+3.5% EPS 212.3
<2018予想>
前期比売り上げ+6.6% 営業利益+7.0% 経常利益7.0% 最終益+7.3% EPS 227.7

内容をみると設備投資が奏功し、トップラインが引き続き伸長しています。設備投資の結果ですので、特にインパクトあるような内容でもありません。順調に拡大しているといったところ。後発薬については薬価改定の影響も出ていると推測されますが、それを生産能力拡大と高薬理活性剤関連で補っているように思われます。

部門別にみると原薬が前期比売上高+2.7%、製剤が前期比売上高+7.2%となっており特に製剤が好調でした。2016年は大型設備投資の成果も現れ両部門が大幅に伸長したことを考えると、表面上は控えめな成果ではありますが、上記の薬価改定問題を抱えながらでこの状況なので充分評価できる内容です。

今期の見通しとしては引き続き、高薬理活性剤の製造受託が増加する見込みで、製剤部門が伸長するようです。会社側も高薬理活性剤に注力する旨を昨年から掲げており、良い傾向だと思います。

更に高薬理製剤棟新設を発表しており、こちらも期待出来る内容だと思います。竣工が平成30年12月となっており、業績に寄与するのは2020年頃でしょうか。

投資予定額は35億となっており、今期に21億を拠出する予定となっています。売掛金が大半ではありますが余剰金として156億もありますし、毎年30〜40億程度の設備投資を行っていますので平常運転の設備投資と考えて良い内容だと思います。
(毎年の状況を確認していると、この設備投資バッファをうまくコントロールし、微成長に留めている感じすらしてきます)

来期については設備投資を継続している状況での+7%増益見込みなので、実質的には+10%以上の成長と考えて良い内容です。

個人的には後発薬の薬価改定を懸念して株価が2000-2200だった頃に充分買えなかったことが多少心残りではありますが、継続的に定性分析を行ったことで、1年以上の長期投資で大きな成果を得られたのは素直に喜ばしいことだと考えています。

当社については今後も長期保有しながら継続してウォッチしていこうと思います。

個別分析 ダイト2Q決算

ダイトの2Q決算が発表されました。私は当社に長期投資していますので、確認していきます。

ダイトの2Qは小幅増収大幅増益でした。

<1Q単体>
前期比売り上げ+4% 営業利益-4% 経常利益-4% 最終益-1%
<2Q単体>
前期比売り上げ+5% 営業利益+35% 経常利益+27% 最終益+27%
<上半期>
前期比売り上げ+5% 営業利益+15% 経常利益+10% 最終益+12%


私の事前予想はひっそり小幅増収増益でしたので、予想はハズレました。1Qは4%減益だったので、素晴らしい数字が出たと思います。IR担当者が事業としてネガティブな事は無いと名言されていた通りとなっています。

QonQで比較すると大幅増益となっています。要因は様々あると思いますが、前年の2Qは円安進行による原料価格の高騰もあり微増益程度でした。円高に振れた影響もあると思います。

原薬は生産力拡張により、2Qも増収で+4%こちらは想定どおりでした。
問題は製剤部門でしょうかね。1Qで一般用医薬品が販売減少となり減収になりましたが、一転増収となっています。自社開発医薬品が伸長し+6%増収となっています。前期はこちらが10%以上の増収となっていて全体を牽引していましたが、更に伸長しています。ジェネリック薬価改定が今期あり、1割薬価が減少しましたので、この状況は想定外でした。腑に落ちないので現在IRに問い合わせ中です。

結果、原薬、製剤の両輪が好転し、私の見込み以上の数字となっています。今期は大和薬品工業の生産設備拡張に伴う投資がありますが、それらに関するアナウンスは特にありませんでした。昨年の第六原薬棟新設よりは軽微な投資であり、リターンも軽微と思われます。

今期の私の予想では当初、通期EPSは220~240円あたりと強気に考えていましたが、1Q時に210円程度と勝手に下方修正していました。上半期で113円ですから当初の予想値は目指せそうです。成長が鈍化している企業ではPER10倍程度と評価されても仕方ないですが、10%成長が継続出来るのであればPERは15~20倍程度は期待できるでしょうか。

今後は上市を予定しているジェネリック新薬の発表が決算直後にありますので、そちらも確認が必要でしょう。
(昨年はこの新薬発表直後から暴騰しました)高薬理分野へのシフトも引き続き期待しています。

大株主の状況も確認しましたが、DIAMアセットマネジメント、ブラックロック・ジャパンなどのファンドが居なくなっています。
DIAMは8月、ブラックロックは12月に報告書を提示しており、株数を減少させています。(暴落は彼らの売却の影響も大きいと思います)

今回の決算を評すると、強気です。
現在、PER10.7倍で医薬品セクタにおいて、かなり割安な状態ですので、是正される可能性が高いと思います。

1/16 追記
IRに問い合わせをしましたので、その結果等も記載しておきます。

薬価改定の影響によるマイナス要素はあるが、薬価の引き下げ率がダイレクトに当社からの納入価の引き下げ率とはならない。納入価は販売先との交渉となるので、専業ジェネリックメーカーより影響は少ない。薬価改定の影響よりもジェネリック浸透による数量拡大が上回ったことで、当社に限っていえばジェネリック製剤が好転した。

これは心強いです。ただ、ダイトだけ儲けて、日医工や科研製薬が黙っているんでしょうか・・・。
生産している後発薬の需要があるうちは問題無いと思います。需要のある(競争力のある)後発薬を継続的に上市し拡大していくことが業績の鍵になってくるような気がします。ポジティブなことには変わりませんので、継続してホールドしながら応援したいと思います。

個別分析 ダイト1Q決算

ダイトの1Q決算が発表されました。私は当社に長期投資していますので、確認していきます。

ダイトの1Qは増収減益でした。
前期比売り上げ+4% 営業利益-4% 経常利益-4% 最終益-1% です。

私の事前予想はひっそり小幅増収増益でしたので、予想はハズレました。

売上高は3.7億増の91.1億と想定した水準に近いです。前期に比べて新設の原薬工場がフル稼働したためでしょう。
対して営業益は0.4億円減の9.29億でした。直接的な原因は売上原価が4.8億も増えたことだと思います。
原薬の原料高や薬価改定、研究費高騰などが原因かと思いますが説明はありません。

四半期毎の原価ですが、右肩上がりで増えています。単純に売り上げの増加幅に比べて増えているので、利益が減っている状況です。見解を会社側から説明いただきたいところですが、ありませんでした。

ただ、小幅減益で留まったことからも日医工や東和、沢井などの大手ジェネリックに比べると悲観するほどの決算では無かったと思います。対上期進捗も50%を超えており、EPSも53円、この数字が続けば通期EPS210円あたりは見えてくると思います。

私の予想では通期EPSは220~240円あたりまで伸長すると強気に考えていましたので、この見通しは甘かったです。

株価にも現れていますが、この決算で、はっきりしたことは成長が鈍化している点です。これまで10%程度の増益を繰り返してきましたが工場の増設の影響等も一服しており、成長企業とは言えないでしょうね。薬価改定の影響も原薬が主軸で影響も限定的と考えますのでディフェンシブと考えればそう悪くないと考えています。あとは今後上市を予定しているジェネリック新薬の効果に期待でしょうか。また、高薬理分野へのシフトを始めていますが、芽が出るまではもう少し時間がかかるかもしれません。

今回の決算を評すると、ネガティブに近い中立です。
といっても現在、PER10.9倍で医薬品セクタにおいて、かなり割安な状態ですので、指標を考えると悪くないと思います。

この銘柄は期待が大きい銘柄で決算翌日大暴落常連なので通常運転なら明日は暴落かもしれませんが、悲観することなく長期投資するに値すると思います。
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とす

とす
通信系SI勤めのSEで、PMをやっています。保有株は友達を合言葉に企業と共に自分も資産も成長するそんな投資が好きです。同業他社など、地の利を活かせる企業に投資します。当ブログはリンクフリーです。

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