インフラ投資法人の比較

いちごグリーンインフラ投資法人が上場します。私も、つい最近までタカラレーベンインフラ投資法人を保有していましたので、比較を中心に考察したいと思います。

【インフラファンドとは?】

インフラファンド市場の制度は、REIT市場の制度を基調としています。インフラファンドの収益がインフラの運営に関するオペレーションに依拠する特性を有しているため、通常のREITとは少し異なっています。賃料を得られるオフィス系やレジ系REITよりは老人ホーム運営をオペレータに一任し、オペレータから賃料を貰う、シニア系REITに性質が似ています。

現状、タカラレーベンが設立したタカラレーベンインフラ投資法人のみとなっており、前述のいちごインフラが第二弾になります。

強みは退去リスクが無いことです。太陽が輝く限り、売電収入を得ることができます。売電価格が下落するリスクを想像しがちですが、15年~20年については固定買取価格が適用されていますので、収益が悪化していき難いです。

【利回り比較】
基本的にREITであるため、利回りが重要になってきます。

いちごインフラ

フル稼働する来期の分配金見込みは5,814円で、年利回りは約5.8%。

タカラレーベンインフラ

発表済の分配金は2,981円、2818円なので5799円で、現在の投資価格を110000とした場合の利回りは5.2%

発表済情報ではいちごの方に軍配があがりますが、売電収入の超過分もありますので、実績が出ていない現状は比較が難しいです。

【ポートフォリオ比較】

■ いちごインフラ

物件総額100.18億円 時価総額 50.1億円 

有利子負債利率 基準金利に0.50%を加えた利率(ただし短期は基準金利に0.2%を加えた利率)

パネルメーカー比率
・東芝 25.6%
・Yingli Green Energy 52.8%
・JAソーラー・ジャパン株式会社16.4%
・ジンコソーラージャパン株式会社5.2%

■ タカラレーベンインフラ

物件資産78.7億円 時価総額 54.71 億円

有利子負債利率 基準金利に0.50%を加えた利率

パネルメーカー比率
・シャープ 16.7%
・ハンファQセルズジャパン 21.0%
・Solar World AG. 15.4%
・Solartech Energy Corp. 11.9%
・友達光電股份有限公司: 8.5%
・サンテックパワージャパン 10.3%
・ソーラーフロンティア 16.0%

物件総額や時価総額に関してはいちごの方に割安感があります。
有利子負債に関してはほぼ同じですが、短期を含めると若干いちごが良いでしょうか。
パネルメーカは両社海外メーカが大半を占めていますが、いちごは中国メーカーが多いのでリスクでしょうか。
ポートフォリオはいちごの方が全国に分散しています。

いちごは既に2法人上場しており時価総額2000億以上、一方、マンデベであるタカラレーベンは時価総額800億円でREITもタカラインフラのみですので、REITとしての信用力はいちごに軍配があがると思います。いちごの場合は積極的にいちご本体の組成案件の出口戦略として公募増資が定期的に行われる可能性が高いと思います。

【考察】
正直なところタカラレーベンインフラが上場してそんなに期間がたっていない状況で、売電収益やメンテナンス費用などを含めた実績が無いのでリスクが予測しにくいです。

今のところ、いちごインフラは不人気案件であり需給が良くないようです。キャピタルゲインが得られるようなIPOではないですからね。シニア系REITの2本目、3本目の案件は公募割れとなりましたし、インフラ2本目にあたるいちごインフラに関しては目新しさから買われる状況ではありません。

不動産供給過多疑惑、米国債の利回りが上昇している状況ですので、REITの投資妙味が失われている状況です。ただ、インフラファンドに関しては退去リスクが無いことを考えると、シニア系REITのようなディフェンシブ銘柄としての組み入れは悪く無いと思います。

いちごについては割安感や信用力などを考えると公募割れになれば長期投資に関してはチャンスがあると思います。

タカラレーベンインフラについては、投資価格も安定してきた頃合いですので、ここから狙うなら分配金権利落ちを狙うのが良いかもしれません。


高利回りREITとの付き合い方 前編

日経平均が力強く上昇している反面、JREITは不動産市況悪化懸念に伴い、大きく調整しています。
レバレッジ運用を行っているREITは借入金の金利が低下しますから、マイナス金利の恩恵を享受できる金融商品としてもてはやされました。

特に信用力の乏しい、高利回りREITがどこまでも売られる相場が来ています。

この動き自体は間違っていないと思います。不動産供給過剰は明白ですし、相場は未来を示しているのでしょう。
REITは大型ビルやショッピングモールを保有しており、不動産の資産流動性が低いため、EXITが難しい特性があります。
稼働率が低下するため、賃料を下げる、そして稼働率が低下すると、また賃料を下げるといった形で負のサイクルに陥ります。

REIT市況を見ていると、スポンサーの信用力が価格形成に大きく寄与しています。財閥系、商社系などは僅かな調整に留まっており堅調です。反面、外資系や独立系の弱小REITは大苦戦しており、表題に記載した高利回りREITとなっています。

REITは定期的に増資を行い、ポートフォリオの拡大を行っていきます。株価が堅調であれば市況が悪化していてもプレミアム増資が可能となり、更なる成長が可能になります。一方、株価が下がるとディスカウント増資となり、株価は更に低迷します。このREIT特有の仕様が2極化にも繋がっています。

ダメなREITへの戦略はとにかく塩漬けでしょう。余剰資金があるなら5~6%の利回りを10年ほったらかし投資していれば十分なリターンを得られると思います。恐らく稼働率低下による分配金減少で5年平均の利回りは1~2%ほど下がると仮定しても十分だと思います。

一方、ホテル系REITへの投資は注意した方が良いと考えます。JHRやいちごホテル、インヴィジブルなどはホテルの収益を変動としており、事業が好調であれば分配金の増額、不調であれば減額となります。直近、インバウンド効果の剥落で月次データからも不調が浮き彫りとなっており、調整している状況ですので、表面利回りが高いからといって安易に投資しにくいです。
(といっても、このカテゴリの商品も実力以上に下げている状態ですので、下がりすぎの局面は狙っていくのも面白いとは思います。)

固定収入となってくると、オフィス系やレジデンシャル系、ロジ系ですね。不況にはレジ系が強いと言われていますが、これらも結局は稼働率に依存するので物件次第だと思います。

私は社債などのインカムゲイン目的の商品も有しておりますが、日本の不動産への投資で高利回りはお得だと思います。
客観的に物件をみると、実力以上に下がっている状態のものも散見されますので、余剰キャッシュのある方にはチャンスかもしれません。

下手なナンピン素寒貧にならないように・・・時間的な分散と銘柄の分散し余裕を持った投資をおすすめします。

スターアジア不動産投資法人 IPO

現在、発表されているIPOの中で一番当たりそうな、スターアジア不動産投資法人のIPOを分析します

【解説】

スターアジア投資法人は独立系不動産投資法人のようです。
スポンサーがいないので、自由に物件を取得できます。
逆にスポンサーからのバックアップが無いので資金面や物件取得に苦労します。

特化型ではなく、総合型で住宅、オフィス、ロジポート、ホテルとバランス良く保有しています。
物件数から考えるとオフィスに注力しているように見えます。オフィス系REITは景気に左右されますが、REIT銘柄の中では人気があり高騰しています。

==取得済物件==
南麻布渋谷ビル
オーク南麻布
本町橋タワー

アーバンパーク麻布十番
アーバンパーク代官山
アーバンパーク代々木公園

岩槻ロジスティクス
横浜ロジスティクス
船橋ロジスティクス

R&Bホテル梅田東
スマイルホテルなんば

==取得予定物件==

西新宿松屋ビル
アルファベットセブン
渋谷MKビル
博多駅東113ビル
アーバンパーク新横浜
アーバンパーク難波
==========

物件を見ましたが、住宅は単身用マンションではなく世帯用の高級メゾネットマンションが多いですね。3LDK賃料80万とか私は一生住めないと思います。稼働率は60%~100%とばらつきがあります。
単身用では無いので、安定はしそうですが、高級物件は引っ越しもそれなりにありますので、考え方が難しいですね。

ホテルについてはワシントンホテルグループのR&Bとスマイルホテルを取得しており、この2ブランドはビジネスホテルとしては有名ですので稼働率も高そうですし、安定収入が見込めると思います。

オフィスについては確認した限りでは竣工年度が1990~2000のものが多く、若干古い印象がありますが、その分、アクセスは良いようです。立地重視のようです。稼働率は80%~100%で、空室がある物件もありますが、良く言えば伸びしろはありそうです。

ロジポートは稼働率が90~100%と高いです。横浜はロジポートとして立地が良いので良さそうですね。


【指標など】
吸収額247億円 平均鑑定NOI利回り5.2%、平均稼働率94.8%、取得予定物件数は18物件、取得予定価格合計は約615億円

REITでは小粒ですし、吸収額としては問題ないでしょう。
NOI利回り(賃料の単純利回り)が高いのは恐らく、都内の高級住宅やオフィスなど賃料が高い物件を取得出来ているからだと推測します。直近IPOのラサールロジでNOI利回り3.7%とかだったので良い数字だと思います。諸経費を差し引いて3.5%~4.5%くらいの利回りは期待出来そうです。

ネガティブな点は、AA格付けでは無いので日銀のREIT購入の恩恵は無い点です。


【初値予想】


10.2万~11万


微益は取れそうです。NOI利回りが良いので、上場後ジリジリ騰がるような展開が期待できそうです。
不安な点は稼働率が低い物件が散見される点です。高水準な方だとは思いますが、これからの景気次第で稼働率に変化がありそうです。後は市況でしょうね。昨日、一気にREIT指数が低下したのでそのままズルズル下がるようだと若干危険ではあります。ラサールロジ等に比べNOIが良いREITなので暫く保有するのも良いと思います。

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ミドル投資

ミドル投資
通信系SI勤めのSEで、PMをやっています。投資歴5年ですが年利3%ほどしか計上できていません。立会外分売やIPOと割安株で年利5%確保を目指します。当ブログはリンクフリーです。

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