インベスコオフィスREIT 第6期資産運用報告

インベスコオフィスREITに長期投資をしておりますので、資産運用報告書をもとにご紹介します。

<概要>
インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人は、世界有数の独立系資産運用会社であるインベスコ・グループに属する本資産運用会社が資産の運用を受託する投資法人です。Sクラスのオフィスに集中投資するのが特徴で、横浜みなとみらいのクイーンズスクエアや恵比寿プライムタワーなどのそこそこ有名な物件を保有しています。格付けはA+を取得しているものの独立系外資リートで信用力に不安があり、投資口価格が割安で高利回りなのも特徴です。

<トピックス>
今期は物件の入れ替えと手元資金での物件の新規取得を行っています。
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売却したのはトリトンスクエア、購入したのは錦糸町プライムタワーアクア堂島東館です。トリトンスクエアは住友商事とその系列子会社が退去する見込みであり、稼働率激減の危機に瀕していたこともあり、物件売却は投資家に好感されました。売却と同時に優先交渉権を行使し錦糸町プライムタワーを取得しています。手元資金で取得したアクア堂島についてはJ-REITの日本ビルファンドより取得しましたが、両投資法人の物件に対する鑑定価格が大きく違うことで話題になりました。(NBF側16.8億、インベ側19.1億)

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投資口価格が下落していた理由の一つは恵比寿プライムタワーのリーシングです。今年の1月には85%まで低下していた稼働率が92%まで復活しています。本物件は見学しましたが、立地の割に周辺環境が少し微妙だったことや、渋谷ヒカリエなどの築浅で競争力の高い物件が同一エリアに建設されたこともあり、相対的な魅力が薄れているように感じました。当物件の帳簿価格が高いこともあり、値下げしてリーシングすると分配金の下落に繋がる可能性が濃厚であり、思うように運用出来ていなかったものと推察します。直近の稼働率を向上させた運営力は一定の評価ができると考えます。(とはいうものの、当物件は稼働率が安定していないので安心が出来る状況とは言いきれません)

もう一点の懸念事項は名古屋プライムセントラルタワーの稼働率です。こちらは現在86%となっており足を引っ張っています。名古屋駅は巨大な駅ビルを建設中であり、更なる稼働率低下が懸念されますので、本物件の稼働率推移は注視した方が良いかもしれません。

<指標など>
投資口価格 101,700円 分配金利回り 5.72% NAV倍率 0.88


今期は物件の売却益を分配金として還元したことや自社株買いもあり、投資口価格が大幅に上昇しました。来期以降は巡行ベースの分配金利回りとなるため、上記のように利回りは5.7%程度に低下しています。不動産市場が高騰しており、公募増資を交えての外部成長が難しい状況や、仮に増資出来る状況であっても現状でもNAV1倍割れであり、再びディスカウント増資となる可能性が高く難しい局面を迎えています。とはいうものの、巡行ベースにおいても、それなりに高い利回りを享受でき、物件の質はそれなりに高く、割安な値段で取得されていると考えますので、相対的な投資妙味は一定の水準を保っているのも事実です。

私は平均9万円程度で購入していることもあり、投資口数を増やしにくい状況ではありますが、投資口価格が9万円台に下がるようなら、少量づつ買い増ししていくことも検討していきたいと思います。

REIT運用シミュレーション

私は昨年より不動産投資の一環として、NISA枠を活用したJREITでの資産運用を細々と行っています。
REITの運用計画について、今年より10年分をシミュレーションしてみました。

運用ルールは以下の5点
1.基本スタンスはバイアンドホールド
2.年に給料収入から50万円の追加投資を行う。(NISAを積極活用)
3.売却する際は他のREIT銘柄へのスイッチ、もしくは年間で同一金額以上の買い付け実施。
4.分配金は全額再投資
5.NISAはロールオーバー制度を極力活用し、5年以上の保有を目指す。


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利回りの成長率は2019まで+0.1%増加、それ以降は分配金減額や高利回りREITの減少等を加味しし、保守的に0.1% ~0. 2減少で算出。(利回りは巡行ベース。インベスコやスターアジアのような特配は考慮しない)


総投資額:654万円
累計投資額:841万円
リターン:+28%


今現在含み益が3.5%ありますので、仮に3%程度の含み益を継続出来たと仮定すると
累計866万円、リターン+32%になります。

しかし、人口動態や不動産供給過剰などの問題を加味すると、上手く運用しないとこの結果にならないと思います。
不況などで、資産‐5%程度の調整が2回あると考慮し、REITの性格上、投資口価格が-1%程度毎年下がるとすると-19%となります。
このシナリオの場合は累計681万円 リターン+4.1% になります。
こうなると、実質的な年利は+0.5%程度です。

株に比べればパフォーマンス低く、資金効率悪いと考える人もいると思います。そして、先のアスクルの火災やイオンモール熊本の地震被害などの災害を考えた場合、リスクに対するリターンが見合っているかどうか、今も自問自答していますw 
(やはり、メインの投資はあくまで株での運用になります)

ただ、最悪シナリオでも、銀行預金するよりはマシです。家やオフィスなんて無くならないわけですし、マーケットに細々と生き残りながら、経験を積み、我慢しながら調整しているときのみ分散しながら年間の手元資金(50万+分配金)で買い増ししていけば、最良シナリオは割と達成できそうな気もするんですよね。
(ただし、日銀や年金が出口政策として、市場で売却してきた場合は最悪どころでは済まないと思います…。)

それでも、色々チェックしながら、頑張って10年で200万って少ないような気もします。10年後も緩やかな好況が続いていたり、移民政策を取り、新たな経済活動が生まれていれば寝ているだけで分配金が増える金のなる木になっている可能性もわずかにありますかね。地震で半額になる可能性も少しあるかな。このように、頭の中を強気と弱気が交錯し続けていますw

10年後はどうなっているか解りませんが、良い結果になっていて欲しいものです。

個別R スターアジアREIT

先日購入した、スターアジア不動産投資法人について解説していきます。

REITは不動産投信と呼ばれ、簡単に言うと投資家から出資した資金で不動産を購入し、投資家は賃料を分配金として頂ける商品になっています。

本銘柄は外資系のスターアジアグループをスポンサーに持つJ-REITです。
カテゴリは「総合型」であり、オフィス(ビル)、ロジスティクス(倉庫)、レジデンス(住居)、ホテルに分散しています。
総資産は600億程度、保有物件は一件あたり10~60億規模で、J-REITの中では小~中型程度の物件を揃えています。
物件の特徴は比較的、築古だけど立地はそれなりで一定の競争力はありそうといった感じ。

旗艦となるようなスペシャルな物件は無いです。あえてコメントするなら船橋ロジスティクスが良さそう程度。
2016年4月にIPOしており、売り出し投資口価格は10万円。
マイナス金利で騒がれた時期でしたが、スポンサーが外資系で物件も微妙なので公募割れでの船出となりました。

その頃から、魅力は高利回りの1点だけでした。上場当時から利回り5%を有に超えておりリスク選好のハイイールド好きな個人投資家には少し買われましたが、REIT市場は地銀や機関投資家が主体であるため、それら大人のお眼鏡に叶わず、投資口価格は下落し続けました。以前のREIT記事にも書きましたがスポンサーの微妙なREITはディスカウント増資で価格が下がる→空室が増えて分配金が下がる→嫌気して売るといった負のスパイラルに陥ると浮上するきっかけが無いです。

当銘柄も低迷し続けましたが、12月と先日、物件売却、物件取得のIRを発表し、再度評価されています。

12月にアーバンパーク代々木を売却し、アーバンパーク護国寺を購入しています。
代々木の物件は富裕層向けの高級賃貸住宅で4LDK、賃料100万円、6部屋のみで、空室リスクがリスキーな物件でした。これを売却し、護国寺の月6万円の1Kで100戸のマンションを購入しました。リスクが減りましたし、護国寺は大学も多く安定的な稼働を期待できます。このIRと分配金権利が意識され、投資口価格は9万円から9.9万円程度まで戻りました。

ただ、分配金権利落ちで再び9.3万円まで落ちていました。
その後、2/28に再度物件売却、物件取得のIRを発表しています。オーク南麻布を売却し、原木ロジスティクスを購入するそうです。

なんと、オーク南麻布は不動産鑑定価格35億程度ですが、50億で売れたようです。この物件は、麻布で地価も高く、資産価値を評価されたようですが、グーグルマップや周辺不動産などを見ても特段評価出来るような物件では無いと思います。土地転がしとしては超豪腕ということは伝わります。

この50億円の使い道は原木ロジスティクスの7割の購入と分配金での還元となっています。
結果、巡航分配金は5500円程度だったものが、2期に分けて分配するとして併せて8500円程度になっています。
現在10.1万円なので利回り8.5%となります。今のところ2期だけということですが、このエサに釣られて投資口価格が上昇することが期待されます。それを利用して公募増資をすると思います。
巡航はせいぜい6000円程度に落ち着くと思いますが、それでも利回り6%程度はあります。

恐らく公募増資で取得するであろう、優先交渉権のある物件もIRで見れます。
原木ロジの残り3割とベストウェスタンホテル西葛西と横浜、福岡のビルと柏の賃貸マンションです。

原木ロジスティクスは確認しましたが、二俣新町駅のすぐ近くで市川の倉庫地帯にある物件です。ここは近くに住んでいたので知っていますが築古の倉庫ばかりなので、築浅物件は競争力があると思います。湾岸線と京葉道がすぐ近くに通っており、物流倉庫としては良い立地だと思います。当面は長期契約で稼働率100%が継続するので安心感はありますし、NOI利回りも3.2%→4.5%に向上します。

ベストウェスタンホテル西葛西はディズニーランド需要を取り込めるホテルで、高単価と高稼働率が期待できる物件で個人的に良いと思いました。ベストウェスタンホテル横浜は場所が鶴見で微妙ですが、横浜への出張者は取り込めそう。(トラベルサイトを見ると最低価格1泊3000円程度と単価が低いのでびっくりしました。)
新規取得物件が良さそうなので、保有物件全体の魅力の底上げになりそう。

ここはもはやREITでは無くケネディクスやいちごのようなファンドと捉えても良いかもしれません。古参リーターはこのディールに関しては、評価しない人も多いと思います。購入した物件からの賃料を安定的に享受するのがこの商品の意義でもあるからです。
私は素人ですので、リスクと感じる物件を売却し、素人でも価値を理解出来るような良さそうな物件を組み入れする点を評価しました。インベスコREITと姿勢は似ていると思います。

これから不動産市況は供給過多で先行きも不透明ですので、このようにアクティブなディールが出来るファンドに投資し、分配金を享受するのは良いと思いました。私は個人で不動産投資を行っているわけでもないので低金利で貯金するならこういったリスク商品も少しは組み入れても良いかなと感じて少し保有しています。価格変動も激しく、地震などのリスク要因も沢山ありますので、投資は自己判断でお願いします。

<3/3時点の各種指標>
投資口価格101,500円
予想分配金利回り8.55% NAV倍率0.94 LTV47.4%


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インフラ投資法人の比較

いちごグリーンインフラ投資法人が上場します。私も、つい最近までタカラレーベンインフラ投資法人を保有していましたので、比較を中心に考察したいと思います。

【インフラファンドとは?】

インフラファンド市場の制度は、REIT市場の制度を基調としています。インフラファンドの収益がインフラの運営に関するオペレーションに依拠する特性を有しているため、通常のREITとは少し異なっています。賃料を得られるオフィス系やレジ系REITよりは老人ホーム運営をオペレータに一任し、オペレータから賃料を貰う、シニア系REITに性質が似ています。

現状、タカラレーベンが設立したタカラレーベンインフラ投資法人のみとなっており、前述のいちごインフラが第二弾になります。

強みは退去リスクが無いことです。太陽が輝く限り、売電収入を得ることができます。売電価格が下落するリスクを想像しがちですが、15年~20年については固定買取価格が適用されていますので、収益が悪化していき難いです。

【利回り比較】
基本的にREITであるため、利回りが重要になってきます。

いちごインフラ

フル稼働する来期の分配金見込みは5,814円で、年利回りは約5.8%。

タカラレーベンインフラ

発表済の分配金は2,981円、2818円なので5799円で、現在の投資価格を110000とした場合の利回りは5.2%

発表済情報ではいちごの方に軍配があがりますが、売電収入の超過分もありますので、実績が出ていない現状は比較が難しいです。

【ポートフォリオ比較】

■ いちごインフラ

物件総額100.18億円 時価総額 50.1億円 

有利子負債利率 基準金利に0.50%を加えた利率(ただし短期は基準金利に0.2%を加えた利率)

パネルメーカー比率
・東芝 25.6%
・Yingli Green Energy 52.8%
・JAソーラー・ジャパン株式会社16.4%
・ジンコソーラージャパン株式会社5.2%

■ タカラレーベンインフラ

物件資産78.7億円 時価総額 54.71 億円

有利子負債利率 基準金利に0.50%を加えた利率

パネルメーカー比率
・シャープ 16.7%
・ハンファQセルズジャパン 21.0%
・Solar World AG. 15.4%
・Solartech Energy Corp. 11.9%
・友達光電股份有限公司: 8.5%
・サンテックパワージャパン 10.3%
・ソーラーフロンティア 16.0%

物件総額や時価総額に関してはいちごの方に割安感があります。
有利子負債に関してはほぼ同じですが、短期を含めると若干いちごが良いでしょうか。
パネルメーカは両社海外メーカが大半を占めていますが、いちごは中国メーカーが多いのでリスクでしょうか。
ポートフォリオはいちごの方が全国に分散しています。

いちごは既に2法人上場しており時価総額2000億以上、一方、マンデベであるタカラレーベンは時価総額800億円でREITもタカラインフラのみですので、REITとしての信用力はいちごに軍配があがると思います。いちごの場合は積極的にいちご本体の組成案件の出口戦略として公募増資が定期的に行われる可能性が高いと思います。

【考察】
正直なところタカラレーベンインフラが上場してそんなに期間がたっていない状況で、売電収益やメンテナンス費用などを含めた実績が無いのでリスクが予測しにくいです。

今のところ、いちごインフラは不人気案件であり需給が良くないようです。キャピタルゲインが得られるようなIPOではないですからね。シニア系REITの2本目、3本目の案件は公募割れとなりましたし、インフラ2本目にあたるいちごインフラに関しては目新しさから買われる状況ではありません。

不動産供給過多疑惑、米国債の利回りが上昇している状況ですので、REITの投資妙味が失われている状況です。ただ、インフラファンドに関しては退去リスクが無いことを考えると、シニア系REITのようなディフェンシブ銘柄としての組み入れは悪く無いと思います。

いちごについては割安感や信用力などを考えると公募割れになれば長期投資に関してはチャンスがあると思います。

タカラレーベンインフラについては、投資価格も安定してきた頃合いですので、ここから狙うなら分配金権利落ちを狙うのが良いかもしれません。


高利回りREITとの付き合い方 前編

日経平均が力強く上昇している反面、JREITは不動産市況悪化懸念に伴い、大きく調整しています。
レバレッジ運用を行っているREITは借入金の金利が低下しますから、マイナス金利の恩恵を享受できる金融商品としてもてはやされました。

特に信用力の乏しい、高利回りREITがどこまでも売られる相場が来ています。

この動き自体は間違っていないと思います。不動産供給過剰は明白ですし、相場は未来を示しているのでしょう。
REITは大型ビルやショッピングモールを保有しており、不動産の資産流動性が低いため、EXITが難しい特性があります。
稼働率が低下するため、賃料を下げる、そして稼働率が低下すると、また賃料を下げるといった形で負のサイクルに陥ります。

REIT市況を見ていると、スポンサーの信用力が価格形成に大きく寄与しています。財閥系、商社系などは僅かな調整に留まっており堅調です。反面、外資系や独立系の弱小REITは大苦戦しており、表題に記載した高利回りREITとなっています。

REITは定期的に増資を行い、ポートフォリオの拡大を行っていきます。株価が堅調であれば市況が悪化していてもプレミアム増資が可能となり、更なる成長が可能になります。一方、株価が下がるとディスカウント増資となり、株価は更に低迷します。このREIT特有の仕様が2極化にも繋がっています。

ダメなREITへの戦略はとにかく塩漬けでしょう。余剰資金があるなら5~6%の利回りを10年ほったらかし投資していれば十分なリターンを得られると思います。恐らく稼働率低下による分配金減少で5年平均の利回りは1~2%ほど下がると仮定しても十分だと思います。

一方、ホテル系REITへの投資は注意した方が良いと考えます。JHRやいちごホテル、インヴィジブルなどはホテルの収益を変動としており、事業が好調であれば分配金の増額、不調であれば減額となります。直近、インバウンド効果の剥落で月次データからも不調が浮き彫りとなっており、調整している状況ですので、表面利回りが高いからといって安易に投資しにくいです。
(といっても、このカテゴリの商品も実力以上に下げている状態ですので、下がりすぎの局面は狙っていくのも面白いとは思います。)

固定収入となってくると、オフィス系やレジデンシャル系、ロジ系ですね。不況にはレジ系が強いと言われていますが、これらも結局は稼働率に依存するので物件次第だと思います。

私は社債などのインカムゲイン目的の商品も有しておりますが、日本の不動産への投資で高利回りはお得だと思います。
客観的に物件をみると、実力以上に下がっている状態のものも散見されますので、余剰キャッシュのある方にはチャンスかもしれません。

下手なナンピン素寒貧にならないように・・・時間的な分散と銘柄の分散し余裕を持った投資をおすすめします。
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プロフィール

ミドル投資

ミドル投資
通信系SI勤めのSEで、PMをやっています。投資歴5年ですが年利3%ほどしか計上できていません。立会外分売やIPOと割安株で年利5%確保を目指します。当ブログはリンクフリーです。

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